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中国と華僑の人々(12) カッコ悪いから始める? 

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 カッコが良くて、コネも元手もなくてでき、おまけに割のいい商売など、なかなかないものですよね。

 心の奥底で抱いている大きな志。それに近づくための仮の姿なので、当面の間は何をするにしても我慢もしなければいけません。カッコ悪いこと、実は、これがいちばんのねらい目なんですね。

 マレーシア人にはマレー系、インド系、中国系がいますが、経済活動の面では中国系が抜きんでています。彼らは勤勉でバイタリティにあふれているうえ、何からでも始めます。カッコ悪さでは「明日のオレを見てくれ」と、問題にはしません。

 たばこの1本売りやアメ細工屋からでも始めます。少し儲けると、屋台に雑貨を積んで引っぱる、そして、ルーレット式のコマを置きます。買いに来たお客さんたちは、商品を選ぶ前にコマを回す、当たると賭け金の何倍もの景品を出しますが、はずれるとチューインガム1枚ですみます。はずれたお客さんも諦めよく帰ってくれます。これを考えたのも中国系!!。

 日本人ならさしずめ、資金がどうの、店がどうのなどと思い悩むところですが、そんなこと言ってるうちに、華僑は屋台からたたきあげて、裏通りに小さなお店1軒も出してしまいます。なにかをやろうという招気(サウチー・気力)のあるうちに前進しなければ、気迫が欠けてしまいます。

 では、日本でなら何をやればいいのでしょう?それはあなたのいる環境、技能の有無によってマチマチでしょうけど、よくよく身の周りを見渡せば何かは必ずあるはずです。それが、これまでにないような、斬新なものならばそれにこしたことはありません。しかし、やはり「カッコ悪いもの」から探した方が結果的には良くなるのではないでしょうか?

 国際情勢不安や物価高による生活不安におののく人たちが続出している厳しい世の中ですが、ひとつ何かおっ始めようと真剣に考えてみてみてはいかがでしょう?そうすれば必ず何か見つかるでしょうし、あらためて社会の有様を覗くことにもなります。まさに一石二鳥!

 カッコ悪いものからスタートして、それを克服し、モノになった人は、他の人に対しても同情心を持ち、また、めったなことで転落はしません。底力がついているので、これは本物になるというものです。

 タイの地方都市の小さなホテルにタイ人のボーイがいました。独立を夢見、小さなお店から始めようと真剣でした。ところがある日、宝くじで一等2,000万円が当たったのです。彼は仕事をやめ大都会へ出ました。しかし、半年たったころ、彼は当選金の大半を使い果たしてしまい、ひっそり郷里へ舞い戻ってきたそうです。日本のことわざでいう「悪銭身につかず」ってやつでしょうか.....。

 カッコ悪い商売からでも着実に伸びていこうとする華僑に人々。思わぬ大金を手にしたとたん気が大きくなり、無意味にお金を使い果たしてしまったタイの青年。あなたならどっちを選びますか?